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テニスのガット、ポリとナイロンの違い|どっちを選ぶ?100種類以上試打した筆者の選び方と移行のコツ

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どうも、じょりじょりです。

「ポリとナイロン、どっちを張ればいいの?」は、ショップでもテニス仲間からも本当によく聞かれる質問です。ポリは上級者向けと聞くけど、今の自分に合うのか分からない、という人も多いと思います。

今回は、ガットを100種類以上試打してきた筆者が、ポリとナイロンの違いと、どちらを選べばいいか、ナイロンからポリに移行する時のコツまでまとめてみました。

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結論:迷ったらこう選ぶ

  • 週1回以下・初心者〜中級者・腕に不安がある人:ナイロン(マルチフィラメント)
  • しっかり振れる・スピンをかけたい・ガットがすぐ切れる人:ポリ
  • ポリが硬くて腕が心配だけど試したい人:柔らかいポリを低めのテンションで、またはハイブリッド(縦ポリ×横ナイロン)
  • ポリは切れていなくても劣化するので、張りっぱなしにしない
ナイロンポリ
打感柔らかい・弾く硬め・しっかり(柔らかいポリもある)
飛び楽に飛ぶ抑えが効く。振った分だけ飛ぶ
スピンかかりにくいかけやすい
コントロール飛びすぎることがある強く振っても収まりやすい
耐久性(切れにくさ)切れやすい切れにくい
テンション維持落ちにくい(下のデータで14〜20%)落ちやすい銘柄が多い(同21〜47%)
腕への負担少ない大きくなりやすい
向いている人初心者〜中級者、週1プレーヤースイングが速い中上級者

ナイロンの特徴

ナイロンのガット(多くはたくさんの細い繊維を束ねたマルチフィラメント)は、柔らかくて弾きが良いのが特徴です。軽く振っても飛んでくれるので、楽にラリーができます。ボールが当たった時の衝撃も少なく、肘や手首に優しいガットです。

シンセティックガットとマルチフィラメントの違い

ひと口にナイロンと言っても、作りの違いで大きく2種類に分かれます。

シンセティックガットマルチフィラメント
作り太めの芯糸のまわりに細い糸を巻いたもの細い繊維を何百本も束ねたもの
打感素直でやや硬め柔らかく、ボールを包む感じ
値段安い(1張り数百円から)高め
耐久性比較的切れにくい毛羽立ちやすく、切れやすい
向いている人とにかく安く張りたい人、初心者腕に優しくしたい人、タッチを大事にしたい人

値段を抑えたいなら、ウイルソン シンセティックガット パワー16のようなシンセティックガットでも、普段のラリーには十分な性能があります。「ナイロン=柔らかい」をしっかり感じたいなら、マルチフィラメントを選んでください。

定番のマルチ:ウイルソン NXTとテクニファイバー NRG2

マルチフィラメントで迷ったら、まずはこの2本です。どちらも長く売れ続けている定番で、ショップでも置いていることが多いです。

ウイルソン NXTは、柔らかさとホールド感のバランスが良いナイロンです。筆者も昔ラジカルMPを使っていた頃は、NXTをずっと張っていました。最近もプロスタッフRF97に、縦NXT(50ポンド)・横G-TOUR1(48ポンド)のハイブリッドで張ったりしていて、ボレーのタッチの良さはさすがだなと感じます。

テクニファイバー NRG2も、NXTと並んで名前が挙がるマルチの定番です。下で紹介するTennis Warehouseのデータでは、NXT 16より硬さの数字が小さく(158 lb/in)、より柔らかい部類に入ります。

ほかに筆者が使ってきたナイロンでは、ゴーセン AK PRO 16は癖がなく、どのラケットにも合わせやすい定番でした。プリンス ハリアーレスポンスは柔らかさと反発のバランスが良く、楽に打ちたい人に向いています。

ナイロンの弱点

強く振る人や、スピンをたくさんかける人だと、ガットどうしがこすれて早く切れてしまいます。また、しっかり振ると飛びすぎてアウトが増える、と感じる人もいます。ここがポリに移行する人が多い理由です。また、マルチは水に弱いものが多く、雨のあとに使うと性能の変化が早いです(デュオパワーのインプレでも同じことを感じました)。

ポリの特徴

ポリ(ポリエステル)は1本の太い繊維でできていて、硬めでボールを押さえ込むのが特徴です。強く振っても飛びすぎず、スピンもかけやすいので、ボールを思い切り叩けるようになります。切れにくいのも大きなメリットです。

定番のポリ:ルキシロン アルパワー

ポリの代表といえば、1994年発売のルキシロン アルパワーです。1997年に全仏を初めて制したクエルテン選手が使っていたことで有名になり、今もプロ・一般ともに使っている人が多いです。

筆者もアルパワーのインプレを書いていますが、ボールをぐっと掴んで押し出す打感と、落ちてからのボールのノビは今でも唯一無二だと思います。手で触ると硬いのに、打つと芯のある柔らかさがあるので、初めてのポリとしても使いやすいです。
ただしテンション維持は良くありません。1か月くらいで伸びきってくるので、そこが気になる人にはコスパが悪く感じると思います。1.25だと、週1回・3週間ほど(練習6時間くらい)で切れたこともありました。

ポリの弱点

  • 腕への負担が大きくなりやすい:硬い銘柄や、テンションが高すぎる時は特に注意
  • 劣化が早い:テンションが落ちると打感が硬くなり、コントロールも悪くなる。切れていなくても張り替えが必要
  • 振らないと飛ばない:軽く合わせるだけのショットでは、ボールが浅くなりやすい

データで比べる:硬さとテンション維持

ここまでの話を、数字でも確かめてみます。アメリカのテニスショップTennis Warehouseの研究部門(Tennis Warehouse University)が公開しているストリングのデータベースから、この記事に出てくる定番のナイロンとポリを抜き出しました。

  • 硬さ(lb/in):数字が大きいほど硬い。打感の硬さや腕への負担の目安
  • テンションロス(%):張ったあとに打球の衝撃を繰り返したとき、どれだけテンションが落ちたか。数字が小さいほどテンション維持が良い
種類ストリング(測定品)硬さ(lb/in)テンションロス
ナイロンウイルソン NXT パワー 17(1.26)15814%
ナイロンウイルソン シンセティックガット パワー 16(1.30)15615%
ナイロンテクニファイバー NRG2 1615818%
ナイロンウイルソン NXT 1617420%
ポリルキシロン 4G 1.2525921%
ポリヨネックス ポリツアープロ 1.2018933%
ポリバボラ RPMブラスト 1.2523433%
ポリヨネックス ポリツアープロ 1.2518146%
ポリシグナムプロ ファイアーストーム 1.2519846%
ポリルキシロン アルパワー 1.2520947%
(参考)ナチュラルバボラ VSタッチ 1.358913%
出典:Tennis Warehouse University String Performance Database、Compare Strings Tool(基準テンション51ポンド・スイングスピードFastの条件)。数値は小数点以下を四捨五入

表から分かること

  • ポリは数字の上でもはっきり硬い:ナイロンは150〜170台、ポリは180〜260台
  • テンション維持はナイロンのほうが良い:ナイロンは14〜20%、ポリは21〜47%
  • ポリの中でも差が大きい:4Gは21%と落ちにくい一方、アルパワー・ファイアーストーム・ポリツアープロ(1.25)は46〜47%
  • この表では、柔らかいポリほどテンションが落ちやすい:柔らかさを取るなら、早めの張り替えとセットで考える

アルパワーが1か月ほどで伸びてくる、という筆者の体感も、この数字と合っています。ただし、これはラボで測った数字です。同じポリツアープロでも1.20だと33%と、ゲージや測定時期で数字は変わるので、傾向を見る目安にしてください。テンション維持が良いポリを探しているなら、ガットのテンション目安の記事でも比較しています。

また、ナイロンはテンション維持が良くても、繊維がこすれて切れるのは早いです。「テンションが落ちにくい=長持ち」とは限らない点は覚えておいてください。

ナイロンからポリに移行するコツ

① 柔らかいポリから始める

いきなり硬いポリを張ると、打感の硬さと飛ばなさに戸惑います。最初は柔らかいポリがオススメです。筆者が7年メインやサブで使ってきたシグナムプロ ファイアーストームは、マイルドな打感でホールド感もあり、しかも安いので、ナイロンからポリに移る人に一番すすめているガットです。

ファイアーストームより手に入れやすく、ショップで選びやすいのはヨネックス ポリツアープロです。上の表でも1.25の硬さは181 lb/inと、今回のポリの中で一番柔らかい数字でした。
筆者が使った感じでも、張りたてはコシのある打感で、1〜2週間すると柔らかくなってホールド感が出てきます。スピンもかけた分だけ素直にかかり、癖がありません。いろいろ試しても「結局これに戻る」という人が多いのも納得の定番です。ただ、テンションロスは46%と大きく、切れるのも早めなので、張り替えは早めを意識してください。

② テンションはナイロンより下げる

ポリは同じテンションでも硬く感じるので、ナイロンの時より2〜4ポンドほど下げて張るのが目安ですね。最初は「少し低いかな」くらいから始めて、飛びすぎるようなら上げていくと失敗しにくいです。

③ 細めのゲージを選ぶ

同じポリでも、細いほうが面がたわんで柔らかく、楽に飛ぶ方向に感じやすいです。太さの選び方はガットの太さ(ゲージ)の記事で詳しく解説しています。

④ 迷ったらハイブリッド(縦ポリ×横ナイロン)

縦にポリ、横にナイロンを張るハイブリッドなら、ポリの抑えとナイロンの柔らかさのいいとこ取りができます。組み合わせ方はガットのハイブリッドの組み合わせ方を見てください。

初めてなら、セット品から試すのが手軽です。アルパワーとNXTパワーがセットになったウイルソン デュオパワーを縦アルパワー48ポンド・横NXT45ポンドで張ったときは、アルパワー単張りより柔らかく、ボレーのタッチも良くなりました。お互いの良さを消し合うこともなく、使いやすかったです。

よくある質問

Q. 初心者がポリを張ってもいい?

ダメではありませんが、まだスイングが固まっていない時期は、ナイロンのほうが楽にボールが飛んで、腕への負担も少ないです。ガットがすぐ切れるようになってきたら、ポリを試すタイミングです。

Q. ポリはどれくらいで張り替える?

切れていなくても、打感が硬くなった、飛びが落ちた、と感じたら張り替えのサインです。週1回程度のプレーなら、2〜3か月が一つの目安です。テンション維持の良いポリを選ぶと、張り替えの間隔を延ばせます。

Q. ポリで肘が痛くなったら?

Q. ナイロンはテンションが落ちにくいなら、長持ちする?

テンション維持だけで見ればナイロンのほうが良いです(上のデータで14〜20%)。ただ、強く振る人やスピンをかける人だと、繊維がこすれて先に切れてしまいます。週1回くらいでゆったり打つ人なら、ナイロンのほうが良い状態を長く保てることが多いです。

まずはテンションを下げるか、柔らかいポリやナイロンに戻してください。痛みが続く場合は無理をせず受診した方が良いですね。湿布やサポーターの選び方はテニス肘の記事で薬剤師として解説しています。

まとめ

  • ナイロンは柔らかく楽に飛ぶ。初心者〜中級者、腕が心配な人向け
  • ポリは抑えが効いてスピンをかけやすい。しっかり振れる人、切れやすい人向け
  • ポリに移行するなら、柔らかいポリ・低めのテンション・細めのゲージから
  • ポリは切れていなくても劣化するので、早めに張り替える
  • データで見ても、ナイロンは柔らかくテンションが落ちにくい。ポリは硬く、40%以上落ちる銘柄もある

具体的な銘柄選びは、ストリングオススメ48選で打感や飛びの位置を比べてみてください。

参考資料

それではここまで読んで頂きありがとうございました。

この記事を書いた人:じょりじょり
テニス歴15年・JOP挑戦中。ラケットとガットを200本以上試打してレビューしています。

じょりじょり

東北出身、テニス歴15年、

テニスラケット収集が趣味で90年代から現在のラケットまで幅広くコレクションしています。
最近はJOPにも挑戦中です。中々勝てませんが笑
年間ラケット購入数は過去最高50本です。
現在までのラケット、ストリング使用数は200を越えています。

メイン:プリンス ビースト100 2026
使用ストリング:ゴーセン G-tour1 

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