どうもじょりじょりです。
今日は、ニコライ・ダビデンコ選手が現役時代に実際に使っていたラケットとストリングの紹介です。
ダビデンコ選手はロシアの選手で、自己最高は世界3位。ツアー優勝は21回で、2009年には第1回のATPワールドツアー・ファイナルズ(ロンドン)で、ナダル選手、フェデラー選手、デルポトロ選手を破って優勝しました。早い打点で左右に打ち分けるフラットなストロークが持ち味で、2014年に引退しています。
ダビデンコ選手のラケットの歴史はかなり複雑で、ヨネックス→バボラ→ヘッド→プリンス→(ヘッドを少し)→プリンス→ダンロップ→プリンスと何度もメーカーが変わっています。それでも一番長く使い、一番強かった時期を支えたのは、プリンスのO3ツアー(大きな穴が開いたO3シリーズ)でした。
※2026年11月2日時点でまとめた情報です。プロのラケットの中身はメーカーが公表していないので、型や中身の話は海外の掲示板などで言われている情報です。
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この記事のポイント
- キャリアの最初はヨネックス、その後ピュアドライブ
- ヘッド時代は、プレステージ クラシック600やプロツアー630を、新しいプレステージやラジカルの塗装で使っていた
- 2005年からプリンスのO3ツアー。2005年の全仏の記録ではガットなし317g・バランス32.1cm・長さ69.7cm(27.5インチ)
- 2008年のマイアミ優勝は、プリンスが作った縦糸18本の試作品だったという話
- 2009年のファイナルズ優勝は、契約がないのに自分で選んだプリンスのオゾンツアー
- 2010年秋にダンロップと契約したが、2012年にプリンスのオゾンツアーに戻した
- ストリングはポリスター エナジー。テンションは2005年の24/23kgから、2010年ごろは約18kg(39ポンド)まで下がったという話
ダビデンコの使用ラケット
Embed from Getty Images Embed from Getty Images上の写真は、ベスト4に入った2005年の全仏オープンと、優勝した2009年のATPワールドツアー・ファイナルズの決勝のものです。
ヨネックスからピュアドライブ、そしてヘッドへ
海外の掲示板Talk Tennisの「ダビデンコのラケットの歴史」というスレッドによると、ダビデンコ選手はキャリアの最初はヨネックス、その後にバボラのピュアドライブを使い、そこからヘッドと契約しています。
ヘッド時代の中身について、ヘッドのラケットに詳しい人は「プレステージ クラシック600をi.プレステージ ミッドの塗装で、プロツアー630をi.プレステージ、i.ラジカル、リキッドメタル ラジカルの塗装で使っていた」と書いていました。塗装はラジカルでも、中身は別の型だったということですね。
2005年:プリンスのO3ツアーで一気にトップへ
2005年、ダビデンコ選手はプリンスのO3ツアーに変えます。プリンスの発表では、O3ツアーを使い始めて数週間でその年の初優勝をしたと紹介されていて、本人も「O3に変えてから成績がかなり良くなった」とコメントしていました。この年の全仏ではベスト4に入り、世界のトップ選手の仲間入りをしています。
2005年の全仏オープンで記録されたダビデンコ選手のラケットのスペックは次のとおりです。
| 項目 | ダビデンコ選手(2005年全仏) |
|---|---|
| ラケット | プリンス O3ツアー |
| 重さ(ガットなし) | 317g |
| バランス(ガットなし) | 32.1cm |
| 長さ | 69.7cm(約27.5インチの長ラケ) |
| グリップ | 3 |
| ストリング | ポリスター エナジー |
| テンション | 24/23kg |
長さが69.7cmと、普通のラケット(68.6cm)より1cmほど長い長ラケだったのがポイントです。当時の掲示板でも、ダビデンコ選手はフェレール選手やナルバンディアン選手と並んで、長いラケットを使うストローカーとしてよく名前が挙がっていました。
また、2005年の写真では12時の位置などに鉛が貼られていて、「鉛がすごい」と話題になったこともあります。ただ、上の重さの数字を見ると、全体で10g前後の鉛だったのでは、という見方もありました。
2008年:マイアミ優勝は「縦糸18本の試作品」
2008年4月、ダビデンコ選手はマイアミの決勝でナダル選手を破って優勝しました。このとき、カナダのテレビの解説で「プリンスが試しに作った、縦糸が16本ではなく18本の試作品。気に入って、大会中ずっとその1本で戦った」と紹介されていたそうです。
この年は新しいオゾンツアー(O3ツアーの後継)の長いモデルを使っていましたが、全米オープンで負けた後には「ラケットを全部壊してしまった」と話していて、9月のデビスカップの練習では、黒く塗ったヘッドのラケット(プレステージのCAPグロメット付き)を使っている写真も出ていました。
2009年:ヘッドを少し試し、契約なしでプリンスに戻る
2009年の初めには、黒く塗ったヘッドのユーテック スピードMP 18×20を少しの間使っていたという話があります。ただ結局は、プリンスのオゾンツアーに戻しました。
この時期のダビデンコ選手は、プリンスとの契約がないのに、自分が気に入ったオゾンツアーを使っていたと言われています。そして2009年11月、そのラケットでATPワールドツアー・ファイナルズに優勝しました。2010年1月には、ラケットにプリンスのロゴが戻り、プリンスと再契約したと見られています。
2010年秋:ダンロップへ。そして2012年にまたプリンス
2010年の秋、ダビデンコ選手はダンロップと契約します。掲示板では「O3のような穴の開いたラケットにダンロップの塗装?」と話題になりましたが、中身ははっきりしません。
そして2012年1月、ダビデンコ選手は再びプリンスのオゾンツアーに戻しました。2月のロッテルダムでは、フェデラー選手との準決勝で、O3ツアーの塗装のラケットからオゾンツアーの塗装に途中で持ち替えていたそうです。掲示板では「ダンロップ時代はあまり合っていなかった」という見方が多く、プリンスに戻したのは良い判断だという声が目立ちました。
| 時期 | メーカー・ラケット |
|---|---|
| キャリア初期 | ヨネックス → バボラ ピュアドライブ |
| 〜2005年 | ヘッド(中身はプレステージ クラシック600、プロツアー630) |
| 2005〜2008年 | プリンス O3ツアー → オゾンツアー(長いモデル) |
| 2008年秋〜2009年初め | 黒く塗ったヘッドを少しの間 |
| 2009〜2010年 | プリンス オゾンツアー(2009年は契約なし) |
| 2010年秋〜2011年 | ダンロップ |
| 2012年〜引退 | プリンス オゾンツアー |
ダビデンコの使用ストリング
ストリングは、ドイツのポリスター エナジー(1.30mm)です。プロではかなり珍しいポリで、ダビデンコ選手の代名詞のようなストリングでした。
テンションは、2005年の全仏では24/23kg。2010年ごろの掲示板では「約39ポンド(約18kg)とかなり低く、横糸の上のほうだけテンションを変えている」という書き込みがありました。ラケットの上のほうを低め、下のほうを高めに張るプログレッシブテンションを使っていたとも言われています。
練習では、お兄さんが、ストリングやテンションの違うラケットを次々に渡して、どれが合うか確かめていた、という目撃談もありました。
プリンスのO3を使った僕の感想
当時のO3ツアーは打ったことがないのですが、今のプリンスのツアーO3 100(305g)はインプレを書いています。O3特有の、ガットがたわんでボールを一瞬掴む柔らかい打感で、振り抜きが軽く、振ればスピンがかかって収まってくれるラケットでした。特にバックハンドは、今まで試した中でもかなり上位です。
ダビデンコ選手のように早いタイミングでフラットに叩くには、O3の柔らかさとホールド感が合っていたんだと思います。そこに長さを足して、テンションを下げていたのがダビデンコ選手らしいところですね。
【プリンス】ツアーO3 100(305g)インプレ|バック◎・フォアで感じたブレを検証
【HEAD】プレステージ ツアー600(クラシック600)インプレ|2023年に復刻された名器の打感は最高
市販でダビデンコのセッティングに近づけるなら
- ラケット:O3ツアーやオゾンツアーは市販が終わっているので、今のツアーO3 100で雰囲気を。中古でO3ツアーを探すのも手
- 長さ:27.5インチくらいの長ラケ。ロング加工という方法もある
- ストリング:ポリスター エナジー 1.30は国内では手に入りにくいので、柔らかめの丸型ポリで
- テンション:低め。ポリを18kgはかなり低いので、普段より少し下げるところから
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よくある質問
Q. ダビデンコのラケットは?
A. 一番長く使ったのはプリンスのO3ツアーとオゾンツアーです。27.5インチくらいの長いものを使っていました。
Q. 2009年のファイナルズ優勝のラケットは?
A. プリンスのオゾンツアーです。このころはプリンスと契約がないのに、自分で選んで使っていたと言われています。
Q. ダビデンコのストリングとテンションは?
A. ポリスター エナジー 1.30です。2005年は24/23kg、2010年ごろは約18kgと低いテンションだったという話があります。
まとめ
- ダビデンコ選手はメーカーを何度も変えたが、一番強かった時期はプリンスのO3ツアー・オゾンツアー
- 長さ69.7cmの長ラケで、ヘッド時代は中身がプレステージ クラシック600やプロツアー630だった
- ストリングはポリスター エナジーを低めのテンションで
それではここまで読んで頂きありがとうございました。
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参考(確認日:2026年11月2日)
- Talk Tennis「Davydenko racquet history」(2014年〜2019年)
- Talk Tennis「Nikolay Davydenko Signs To Prince」(2005年)
- Talk Tennis「Anyone else notice the loads of lead Davydenko has on his racquet」(2005年)
- Talk Tennis「What is the racquet that Davydenko uses」(2008年)
- Talk Tennis「Davydenko is back playing with discontinued O3 Tour」(2008年)
- Talk Tennis「Davydenko 2010 AO racquet」(2010年)
- Talk Tennis「polystar energy」(2010年)
- Talk Tennis「DAVYDENKO to Asics shoes and Prince racquet」(2012年)
- Tennis Now:Nikolay Davydenko Retires from Tennis at 33(2014年)
- Getty Images:Nikolay Davydenko(2005年全仏オープン)
- Getty Images:Nikolay Davydenko(2009年ATPワールドツアー・ファイナルズ決勝)


