どうもじょりじょりです。
先日Xに「ATPトップ100 国別人数ランキング」を投稿しました。人数だとアメリカ14人、フランス11人、アルゼンチン10人が上位です。
※Xの投稿の人数は概算だったため、この記事ではATP公式ランキング(2026年8月24日付)で数え直しています。オーストラリア5人、イギリス4人、カナダ2人、オランダ3人が正しい人数です。
ただ、テニスをする人が多い国ほどトップ100が多いのは当たり前ですよね。そこで今回は、各国のトップ100の人数をその国のテニス人口で割った「排出率」で比べてみました。
結論から言うと、テニス人口100万人あたりで見ると1位はアメリカではなくチェコ。アメリカは0.59人で14か国中11位、日本は0.32人で14位でした。
現役トップ100の排出率:チェコがアメリカの約27倍

テニス人口100万人あたりで見ると、チェコは16人、アメリカは0.59人です。チェコ・ベルギー・ロシア・オランダのように、テニス人口が数十万人の国が上位に並びました。
中位にはオーストラリア、イタリア、フランス、スペイン、アルゼンチンが2~3人台で固まっています。人数ランキング上位の「テニス大国」は、効率で見ても安定して強いと言えます。
アメリカ・イギリス・カナダ・ドイツはテニス人口が500万~2,380万人と大きく、1人未満です。セルビア(3人)は確認できるテニス人口の数字がなかったため、順位から外しています。
歴代の排出率:どちらで割ってもスウェーデンが2位
次は歴代版です。1973年以降にキャリアハイ100位以内に入った男子選手は、全体で1,255人います。国別ではアメリカ239人、フランス90人、オーストラリア86人、ドイツ82人、スペイン81人が上位です。この人数を「テニス人口」と「総人口」の2通りで割りました。
テニス人口で割った場合

1位チェコ(100万人あたり160人)、2位スウェーデン(122.7人)です。スウェーデンはボルグ選手やビランデル選手、エドバーグ選手の時代に大量のトップ100選手を出し、テニス人口約37万人に対して46人を輩出しています。
テニス人口の推計値が得られた18か国だけの比較です。クロアチアやスロバキアなど数字のない国は入っていません。
総人口で割った場合

総人口なら全ての国を同じ基準で比べられます。歴代5人以上の38か国では、人口387万人で歴代17人のクロアチアが1位(1000万人あたり44人)です。スウェーデン・チェコ・オーストラリア・オーストリア・ベルギー・オランダ・スペインの7か国は、どちらの割り方でもTOP10に入りました。
日本はどうか:テニス人口に対して輩出が少ない
日本のテニス人口は約312万人で、イタリアやスペイン(約300万人)とほぼ同じ規模です。それでも現役トップ100はイタリア8人・スペイン7人に対し、日本は島袋将選手の1人です。
歴代でも、日本のトップ100経験者は14人(錦織圭選手、西岡良仁選手、杉田祐一選手、松岡修造選手、添田豪選手、ダニエル太郎選手、伊藤竜馬選手、綿貫陽介選手、坂井利郎選手、神和住純選手、九鬼潤選手、内山靖崇選手、望月慎太郎選手、島袋将選手)です。テニス人口比は100万人あたり4.5人で18か国中14位、総人口比は1000万人あたり1.1人で38か国中36位でした。
「テニスをする人は多いのに、プロの上位には届きにくい」のが日本の特徴です。日本の数字は硬式テニスの人口なので、ソフトテニスを含めると差はさらに広がります。
集計方法と注意点
数字は「大体の傾向」をつかむためのものです。特にテニス人口は国ごとに定義も年も違うので、順位の1~2つの差は誤差の範囲と考えてください。
- 現役の人数:ATPランキング(2026年8月24日付)トップ100の国別人数。日本は島袋将選手(87位)の1人。
- 歴代の人数:ATPランキングの過去データ(1973年8月~2026年6月)から、一度でも100位以内に入った選手を数えたものです。日本は8月に初めて100位以内に入った島袋将選手を足しています。
- 国籍:選手の現在の登録国籍で数えています。旧チェコスロバキアや旧ユーゴスラビア、旧ソ連の選手は、今の国(チェコ、クロアチア、ロシアなど)に振り分けられています。
- 初期のデータ:1970年代~80年代前半はランキングの記録に欠けがあり、この時期にだけ100位以内だった選手が漏れている可能性があります。
- テニス人口:ITFの全世界調査(Global Tennis Report)の国別表は非公開のため、各国の連盟や報道で公開されている推計値を使いました。ベルギー・オランダ・チェコは連盟登録者数に近い数字で、実際のプレー人口より少ないため、排出率は高めに出ています。
- 総人口:世界銀行の2024年の人口。少人数でも率が極端になるのを避けるため、歴代5人以上の国に絞っています。
各国のテニス人口とその出どころは次の通りです。
| 国 | テニス人口(万人) | 数字の中身・年 |
|---|---|---|
| アメリカ | 2,380 | ITF調査 2024 |
| イギリス | 920 | 成人560万+子ども360万(LTA/ITF 2024) |
| インド | 800 | ITF調査 2019 |
| ブラジル | 640 | 人口の約3%(ITF調査 2021) |
| ドイツ | 610 | ITF調査 2019 |
| カナダ | 500 | ITF調査 2024 |
| アルゼンチン | 450 | ITF調査 2024 |
| フランス | 440 | クラブ外の人も含む推計(Union sport & cycle) |
| 日本 | 312 | 年1回以上硬式テニスをした人(日本テニス協会 令和6年度) |
| イタリア | 300 | ITF調査 2024 |
| スペイン | 300 | スペインテニス連盟の推計 |
| オーストラリア | 140 | AusPlay 2022–23 |
| ロシア | 70 | ロシアテニス連盟の推計(60~80万人) 2025 |
| オランダ | 66 | 連盟会員数 2024 |
| オーストリア | 40 | 時々プレーする人も含む(連盟調査 2021) |
| スウェーデン | 37.5 | ある程度定期的にプレーする人(連盟 2020) |
| チェコ | 25 | Tennis Europeの報告(25万人超) |
| ベルギー | 24 | 連盟登録者数 2022 |
出典
- 現役トップ100:ATP公式ランキング 2026年8月24日付
- 日本人選手の順位:最新ATPランキング 2026年8月24日付(テニスマガジンONLINE)
- 歴代ランキング:Jeff SackmannのATPデータ(CC BY-NC-SA 4.0)のアーカイブ
- 総人口:世界銀行 Population, total(2024)
- 日本:日本テニス協会 令和6年度 テニス環境等実態調査
- アメリカ・イタリア:SuperTennis(ITF 2024の紹介)、Ubitennis
- インド・ドイツ(ITF 2019):SuperTennis
- イギリス:LTA
- カナダ:Tennis Canada
- アルゼンチン:Infobae
- フランス:TennisActu
- スペイン:OnlyTenis
- オーストラリア:Tennis Australia
- ロシア:RBCスポーツ
- オランダ:Resport
- オーストリア:オーストリアテニス連盟
- スウェーデン:スウェーデンテニス連盟
- チェコ:Dave Miley氏の記事(Tennis Europeの数字を引用)
- ベルギー:DH Les Sports+
- ブラジル:APICE
それではここまで読んで頂きありがとうございました。


