どうもじょりじょりです。
今日は、トマーシュ・ベルディヒ選手が現役時代に実際に使っていたラケットとストリングの紹介です。
ベルディヒ選手はチェコの選手で、2010年のウィンブルドンで準優勝、自己最高は世界4位。196cmの長身から打ち込むフラットなストロークが武器で、チェコのデビスカップ優勝(2012年・2013年)にも貢献しました。2019年に引退しています。
ベルディヒ選手のラケットは、プロの中でもかなり重いラケットとして有名です。しかも中身は、市販されたことのない「16×19のユーテック ラジカルMP」。見た目はラジカル、インスティンクトと何度も変わりましたが、中身は同じものを使い続けていたと言われています。
※2026年11月1日時点でまとめた情報です。プロのラケットの中身はメーカーが公表していないので、型や中身の話は海外の掲示板などで言われている情報です。
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この記事のポイント
- 2009年まではダンロップ。中身はダンロップのツアー用の型(18×20)と言われている
- 2010年からヘッドへ。中身はTGK260.2(ユーテック ラジカルMPの型を16×19にしたもの)
- 塗装はユーテック ラジカル→IGインスティンクト→グラフィン インスティンクトと変わったが、中身はずっと同じと言われている
- 重さはガットありで366〜375gくらい、スイングウェイトは390前後とかなり重い
- ストリングはルキシロン アルパワー 1.25。2010年は28/26kg、2014〜2015年ごろは23/22kgという情報
ベルディヒの使用ラケット
Embed from Getty Images Embed from Getty Images上の写真は2010年のウィンブルドン決勝と、2015年のウィンブルドンのものです。2010年はユーテック ラジカル、2015年はグラフィン インスティンクトの塗装ですが、中身は同じと言われています。
2009年まで:ダンロップ時代
ベルディヒ選手は、2009年まではダンロップのラケットを使っていました。中身については掲示板でも意見があって、
- ダンロップのツアー用の型で、昔のレベレーション ツアープロに近い18×20のもの
- エアロジェル200の塗装で、中身はダンロップのプロストック(ガットありで367g、バランス317mm)
という書き込みが出ています。どちらにしても、市販品そのままではなかったようです。2010年には「ダンロップから新しいモデルの塗装を使うように言われたが断って、関係がこじれた」という書き込みもありました。
2010年:ダンロップのバッグからヘッドのラケット
2010年に入ると、ベルディヒ選手はヘッドのユーテック ラジカルの塗装のラケットを使い始めます。おもしろいのは、この時点ではヘッドと契約しておらず、ダンロップのバッグからヘッドのラケットを取り出して試合をしていたことです。ウィンブルドンで準優勝したのもこの状態で、掲示板でもかなり話題になっていました。
ラケットにはヘッドのステンシル(ガット面のロゴ)も入っていなくて、ラケットのメーカーと契約せずに好きなラケットを使っていた、珍しい例です。その後ヘッドと契約し、2011年からはIGインスティンクトの塗装になりました。
中身はTGK260.2(16×19のユーテック ラジカルMP)
ヘッドに変えてからの中身は、ずっとTGK260.2と言われています。ヘッドのプロストックは、型やカーボンの組み方を表す品番で呼ばれていて、
- 260.1:市販のユーテック ラジカルMP(18×20)と同じもの
- 260.2:同じ型で、ストリングパターンを16×19にしたもの。市販はされていない
という関係だそうです。2011年にはラジカルとIGインスティンクトの塗装を行ったり来たりしていて、「塗装は違っても中身はどちらも260.2」と説明されていました。途中から品番の頭がTGKからTGT(作っている工場の違いと言われています)になりましたが、中身は同じと見られています。
2014〜2015年ごろにベルディヒ選手が実際に使ったラケットが出回ったときも、掲示板では「グラフィン インスティンクトの塗装の下は、グラフィンが出る前からある260.2」と見られていました。つまり、2010年から引退近くまで、塗装だけ変えて同じ中身を使っていたことになります。
重さはガットありで366〜375g、スイングウェイトは390前後
| 項目 | ベルディヒ選手(言われている数値) | 市販 ユーテック ラジカルMP |
|---|---|---|
| フェイスサイズ | 98平方インチ | 98平方インチ |
| ストリングパターン | 16×19 | 18×20 |
| 重さ(ガットなし) | 350g前後 | 295g |
| 重さ(ガットあり) | 366〜375g | ― |
| バランス(ガットあり) | 32.7cm前後 | ― |
| スイングウェイト | 390前後 | ― |
| 鉛 | 3時・9時に2枚重ね(約15cm)、12時のバンパーの下にも | ― |
ベルディヒ選手のラケットを持っている人たちの書き込みでは、ガットなしで350g、ガットとグリップ込みで366〜375gくらい。スイングウェイトは「390前後」「395くらい」という数字が出ていて、プロの中でもトップクラスの重さです。
実際に打った人からは「今まで打った中で一番重く感じる」「丸太を振っているよう」という感想が出ていました。鉛は3時と9時に約15cmを2枚重ね、さらに12時のバンパーの下にも貼っていたそうです。
ベルディヒの使用ストリング
ストリングはルキシロン アルパワー 1.25です。ダンロップ時代から一貫していて、ヘッドに変えてからはアルパワー ラフを使っていたという話もあります。
テンションは、2010年のマイアミ(ソニー・エリクソン オープン)の大会ストリンガーの記録で28/26kgとかなり高め。一方で、2014〜2015年ごろの試合用ラケットには「23/22」と書かれたステッカーが貼られていたそうで、後半はかなり下げていたようです。
重いラケットを高いテンションで張って、フラットに叩いていく。ベルディヒ選手の重いストロークは、このセッティングから出ていたんですね。
ラジカルとインスティンクトを使った僕の感想
ベルディヒ選手と同じ260.2は打ったことがないのですが、同じ時代のラジカルとインスティンクトはいくつか持っています。
同じユーテックの世代のIGラジカルOSは、マイクロジェルのころより少し硬く、反発が強くなった打感でした。ボールを乗せるというより潰してスピンをかける感覚で、ある程度スイングスピードがある方が良さが出るラケットです。ベルディヒ選手のように重くして叩くなら、相性が良い世代だと思います。
塗装の方のIGインスティンクトMPは、黄金スペックの中では弾きが少なくてマイルドな打感でした。見た目は同じでも、ベルディヒ選手のラケットは中身も重さもまったく別物ですね。
一つ前のマイクロジェル ラジカルMPも、ボックス形状の柔らかさと弾きが両立していて、厚く当てるとすごく伸びる球が出るラケットでした。
【HEAD】ユーテックIG ラジカルOS インプレ|最後のOSモデル、現代のラケットとの比較も
【HEAD】ユーテックIG インスティンクトMP インプレ|復活してほしい、柔らかめの黄金スペック
【HEAD】マイクロジェル ラジカルMP インプレ|柔らかさと弾きが両立した、今でも使える傑作
【ルキシロン】アルパワー インプレ|なぜプロは使い続ける?発売30年でも色あせない名作
市販でベルディヒのセッティングに近づけるなら
- ラケット:中身に近いのは中古のユーテック ラジカルMP。ただし市販は18×20なので、16×19がいいならグラフィンXT以降のラジカルMP
- 今買えるもの:ラジカルMP。今のモデルは16×19
- ストリング:アルパワー 1.25
- 重さ:ベルディヒ選手の370g前後・スイングウェイト390は、一般の人にはまず扱えない重さ。真似するなら3時・9時に鉛を少しずつ足すくらいがおすすめ
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よくある質問
Q. ベルディヒのラケットは?
A. 2010年からはヘッドで、中身はTGK260.2(ユーテック ラジカルMPの型を16×19にしたプロストック)と言われています。塗装はラジカル、インスティンクトと変わりました。
Q. ベルディヒのラケットの重さは?
A. ガットありで366〜375g、スイングウェイトは390前後という数字が出ていて、プロの中でもかなり重い方です。
Q. ベルディヒのストリングは?
A. ルキシロンのアルパワー 1.25です。2010年は28/26kg、2014〜2015年ごろは23/22kgという情報があります。
Q. なぜダンロップのバッグでヘッドのラケットを使っていた?
A. 2010年はラケットの契約がない状態でヘッドのラケットを使っていたためです。その後ヘッドと契約しています。
まとめ
- ベルディヒ選手は2009年までダンロップ、2010年からヘッド
- 中身はTGK260.2(16×19のユーテック ラジカルMP)で、塗装だけラジカル→インスティンクトと変えていた
- ガットありで366〜375g・スイングウェイト390前後の重いラケットに、アルパワー
それではここまで読んで頂きありがとうございました。
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参考(確認日:2026年11月1日)
- Talk Tennis「Tomas Berdych racquet and setup」(2013年)
- Talk Tennis「What Prostock racket does Tomas Berdych use?」(2012年)
- Talk Tennis「TOMAS BERDYCH PERSONAL MATCH USED RACQUET」(2016年)
- Talk Tennis「Berdych changed racquets again?」(2011年)
- Talk Tennis「Tomaz Berdych racquet/bag」(2010年)
- Talk Tennis「Tomas Berdych String and Racquet」(2010年)
- Talk Tennis「Berdych new racquet PJ」(2016年〜2022年)
- Getty Images:Tomas Berdych(2010年ウィンブルドン決勝)
- Getty Images:Tomas Berdych(2015年ウィンブルドン)


