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テニスラケットに鉛を貼ったり、ロング加工をしたりと、このブログでは自分でできるラケット調整をいろいろ紹介してきました。実はピックルボールのパドルも、鉛テープ・エッジガードテープ・オーバーグリップの3つで、かなり自分好みに調整できます。(ピックルボールでは、ラケットのことを「パドル」と呼びます。)
この記事では、テニスのラケット調整の考え方をそのまま使って、パドルのカスタム方法をまとめました。大会で使うときのルール上の注意点も入れています。
結論:パドルのカスタムはテニスと同じ考え方でOK
- 鉛テープ:12時に貼るとパワー、3時・9時に貼ると芯の安定感が増える。テニスと同じです。
- エッジガードテープ:フチを守るのが本来の目的。外周に重さが少し足されるので、鉛を貼ったような効果も少し出ます。
- オーバーグリップ:グリップを太くしたり、手元を重くしてヘッドを軽く感じさせたりできます。
- ルール:テープ類は「フチから約1.27cm以内」「グリップ上端から約2.54cm以内」が目安。面のザラザラを変える加工はNGです。
大会で使うときのルール上の注意
USA Pickleballのルール(2020年版のルールブック 2.E.5)では、パドルにテープやシールを貼る場合、次の範囲なら認められるとされています。
- パドルのフチ(エッジガードを含む)から0.5インチ(約1.27cm)以内
- グリップの上端から1インチ(約2.54cm)以内
- グリップのサイズ変更や、グリップテープを巻くことはOK
- 面に名前のシールを貼るのもOK(範囲の制限あり)
逆に、面のザラザラを足したり削ったりして表面の性質を変える加工は認められていません。ルールは毎年見直されるので、大会に出る人は最新のルールブックも確認してください。また、改造するとメーカー保証の対象外になる場合があるので、高いパドルは保証の条件も見ておくと安心です。
鉛テープ:貼る位置で効果が変わる
鉛テープの考え方は、テニスラケットとまったく同じです。時計の文字盤に見立てて、貼る位置を決めます。
| 貼る位置 | 変わること | テニスで言うと |
|---|---|---|
| 12時(パドルの先端) | スイングウェイトが上がり、パワーと押し込みが増える。その分、振り抜きは重くなる | トップに鉛を貼ってトップヘビーにする |
| 3時・9時(左右の側面) | ツイストウェイトが上がり、芯を外したときにブレにくくなる | 3時・9時に貼ってスイートスポットを広げる |
| 2時・10時あたり | パワーと安定感の中間 | 2時・10時に貼るバランス型の調整 |
| スロート・手元側 | バランスが手元寄りになり、ヘッドが軽く感じる | グリップ荷重で手元を重くする |
海外でも、パドルの先端に貼るとパワーが増え、手元寄りに貼ると取り回しが軽くなるとよく説明されています。貼り方のコツは次のとおりです。
- 少しずつ貼る:まずは2〜4gくらいから。パドルはテニスラケットより軽いので、同じ1gでも体感の変化が大きくなります。
- 左右対称に貼る:3時と9時は同じ量に。バランスが崩れると面がぶれます。
- フチから約1.27cm以内に貼る:大会に出るなら、ルールの範囲に収めます。エッジガードの上や、そのすぐ内側が定番です。
- 貼る前に汚れを拭く:はがれ防止のためです。
- 重くしすぎない:ひじや手首の負担も増えるので、痛みが出たら減らしましょう。
同じ重さで薄く貼れるタングステンテープもあります。ただ、柔らかいフォームコアのパドルでは鉛を足しても変化が小さかったという海外のレビューもあるので、効果はパドルによって違います。
テニスラケットへの鉛の貼り方は「デカラケ再評価のすすめ|鉛とロング加工のスペック調整」、手元を重くする方法は「手軽にできるグリップ荷重のやり方」でも紹介しています。
エッジガードテープ:フチを守って、少し重さも足す
ピックルボールでは、低いボールを拾ったときにパドルのフチを床にこすりやすく、エッジガードが削れたり、欠けたりしがちです。そこで使うのが、フチに貼る透明や色付きのテープです。
- 傷の防止:エッジガードの上から貼って、フチを守ります。
- 少しだけ重さが足される:外周に貼るので、薄い鉛を貼ったような効果が少し出ます。幅が広いほど重くなります。
- 鉛テープの上から貼る:鉛テープを貼った後にエッジガードテープでおおうと、はがれにくく見た目もきれいです。
テープの幅は、パドルの厚さ(14mm・16mmなど)に合わせて選びましょう。厚さより少し広い幅を選び、両側に折り返して貼るのが一般的です。
オーバーグリップ:太さと手元の重さを調整
パドルのグリップは周り4 1/8〜4 1/4インチくらいの細めが多く、テニスのG2〜G3に慣れていると細く感じることがあります。その場合は、テニス用のオーバーグリップをそのまま巻けばOKです。
- 1本巻くと少し太くなる:テニスと同じく、太さの微調整ができます。
- 手元が重くなる:グリップ側に重さが足されるので、ヘッドが軽く感じます。先端に鉛を貼ったときのバランス調整にも使えます。
- ハンドルの長さは変わらない:両手バックで握る長さが足りないパドルは、グリップを巻いても解決しません。ハンドル長は買う前に確認しましょう。
オーバーグリップの巻き方や重ね巻きについては「オーバーグリップは1本巻きか2本巻きか」、太さの考え方は「テニスラケットのグリップサイズの選び方」も参考にしてください。
パドルの性格別、おすすめの調整
| こうしたい | おすすめの調整 |
|---|---|
| パワーが足りない | 12時に鉛を2〜4g。重すぎたら手元にオーバーグリップでバランスを戻す |
| 芯を外すとブレる | 3時・9時に鉛を左右同じ量 |
| フチがすぐ削れる | エッジガードテープを貼る(鉛の上から貼ってもOK) |
| グリップが細い | オーバーグリップを1本巻く |
| 振り遅れる・重い | 先端の鉛をはがす。手元にオーバーグリップを足してヘッドを軽く |
まとめ
パドルのカスタムは、テニスラケットの調整と同じ考え方で、数百円〜2,000円くらいで試せます。まずはエッジガードテープとオーバーグリップから始めて、物足りなければ鉛テープを少しずつ足していくのがおすすめです。大会に出るなら、テープはフチから約1.27cm以内に収めましょう。
国内で買えるパドルをパワー×スピンで並べた「ピックルボールパドル性能マップ」も作りました。
パドル選びから始めたい人は「ピックルボールパドルのおすすめ16本」、ピックルボールの記事一覧はピックルボールのページからどうぞ。
参考
- USA Pickleball Official Rulebook 2.E.5(パドルへの追加・変更の範囲、2020年版)


