どうもじょりじょりです。
トッププロが「プロストック」でテストしていると噂になり、発売前から話題だったウイルソンの新シリーズ「DEFYER(ディファイア)」。今回はその中でもシリーズ最上位のツアーモデル「DEFYER 98 PRO V1(ディファイア 98 プロ)」を試打したインプレです。
筆者はDEFYER 100と98 PROを打ち比べたうえで、断然98 PROの方が好みでした。その理由を、ストローク・ボレー・サーブごとに正直に書いていきます。
この記事の結論(30秒で読める)
- 勝手に飛ぶ・勝手に回るラケットではなく、「掴んで、自分で押し込んでスピンをかける」コントロール系スピンラケット
- フルスイングしても面ブレが少なく、暴発しにくい。弾道は低め〜中間で、バウンド後にグッと伸びる
- 打感は100より少ししっかり目。フィーリングは2026ピュアアエロ98に近い
- しっかり振れる中上級者のストローカー向け。アシストが欲しい人はDEFYER 100の方が合う

DEFYER 98 PRO V1の総評と評価
DEFYER 100と比べると少し硬めの打感ですが、スピン性能をしっかり持ちつつ暴発が少ない、非常に優秀なコントロールラケットです。
カンカン弾いて勝手にスピンがかかるタイプとは真逆で、ボールを掴んでから自分の力で押し込むタイプ。パワーアシストは控えめですが、フルスイングしても面のブレはかなり少なかったです。
| 項目 | 評価 | ひとこと |
| ストローク | ★★★★★ | 叩き込んでもバックアウトしにくい。低めの弾道からグッと伸びる |
| ボレー | ★★★★☆ | 面ブレほぼゼロ。弾きすぎず、決めのボレーが打ちやすい |
| サーブ | ★★★★☆ | 飛びは98インチの平均レベル。フラット・スライスのキレが良い |
| スピン性能 | ★★★★☆ | 自分で押し潰してかけるタイプ。かけた分だけ素直に反応 |
| パワーアシスト | ★★★☆☆ | 控えめ。振った分に少し上乗せされる程度 |
| 操作性 | ★★★★☆ | 305g・315mmの標準スペックで振り抜きは良好 |
DEFYER 98 PRO V1のスペック・価格・発売日
| フェイス面積 | 98平方インチ |
| 平均重量 | 305g(フレームのみ) |
| バランス | 315mm |
| フレーム厚 | 22.0 – 23.5 – 22.0mm |
| ストリングパターン | 16 × 20 |
| 全長 | 27.0インチ |
| グリップサイズ | G2 / G3 |
| 品番 | WR215311U |
| 主なテクノロジー | トルクシャフト(TORQ SHAFT)、エアフォイルバンパー、SI3D |
| 価格 | オープン価格(公式ストア 40,700円/実売 36,960円前後・税込) |
| 発売日 | レッドライン版:2026年7月9日/通常版:2026年10月上旬 |
※価格・発売日は2026年10月時点の公式ストア・主要ショップの表記です。
テクノロジーをざっくり解説
- トルクシャフト:グリップ側から太くなるシャフト形状で、スイングのエネルギーを回転とスピードに変える設計。打っていて感じた「ボールを押し込める時間の長さ」はここから来ていると思います。
- エアフォイルバンパー:空気抵抗を減らすバンパー形状で、スイングスピードを上げやすくする設計。
- SI3D:しなるフープと硬めのスロートを組み合わせ、スピン性能と収まりの良い打感を両立させる設計。
「レッドライン」と通常版の違い
フレームに「REDLINE」と入っているのは、7月9日に先行発売された数量限定のコンセプトエディションです。通常の「DEFYER」表記モデルは10月上旬発売で、公表スペック(305g・315mm・16×20・22-23.5-22mm)は同じです。
筆者が試打したのはレッドライン版です。違いは主にデザインと限定性なので、性能目当てなら入手しやすい通常版を選んで問題ないと思います。
試打環境
| 試打者 | じょりじょり(テニス歴15年/JOP挑戦中/メイン:プリンス ビースト100 2026) |
| 試打モデル | DEFYER 98 PRO V1 レッドライン |
| 比較したラケット | DEFYER 100 V1、2026ピュアアエロ98 |
性能レーダーチャート


DEFYER 98 PRO V1 インプレ
ストローク:叩き込んでもバックアウトしない安心感
ストロークの仕上がりはかなり良かったです。人によっては「少し硬い」と感じるかもしれませんが、筆者はボールをしっかり潰せる打感でとても好みでした。
弾道は勝手に上がるタイプではなく、普通に打つとやや低めに出ます。ただ、自分から回転をかけにいくと軌道がグッと上がり、山なりのボールもコントロールしやすくなります。ボールを掴む時間が長いので、ライジングで叩いてもバックアウトしにくい再現性の高さがありました。
バウンド後の伸びも良く、ピュアアエロ98やVCORE 98以上に感じました。
一方で、中途半端に合わせにいくと「飛ばない」と感じます。自分からしっかり振っていくほど、ブレの少なさと暴発しにくさが活きるラケットです。
ボレー:高いフレーム剛性で面ブレゼロ
相手の強烈なショットに対しても、面が負けてブレる感覚がまったくありません。打感はカチッとしたドライな感触です。
ストロークほどのホールド感はなく、「パンッ」と素直に弾き出すフィーリング。勝手に飛びすぎることも球が浮くこともないので、キレのある決めのボレーがかなり打ちやすかったです。正直、筆者はこのボレーで98 PROに惚れました。
サーブ:フラットとスライスのキレが際立つ
トスからフィニッシュまで振り抜きに問題はなく、飛び自体は98平方インチの平均的なレベルです。ボールを「押せる時間」が長いので、パワーを伝えつつ回転もかけられます。
16×20のやや密なパターンもあって、フラットのスピード感とスライスで横に滑らせるキレが際立っていました。スピンサーブで高く跳ね上げるには相応のヘッドスピードが必要ですが、弾道を抑えてスピードと回転で崩すサーブとは相性抜群です。
良かった点・気になった点
| 良かった点 | 気になった点 |
| ・フルスイングしても面ブレが少ない ・暴発が少なく再現性が高い ・低い弾道からグッと伸びるボール ・決めのボレーのキレ ・フラット/スライスサーブが打ちやすい | ・100より打感が少ししっかり目 ・合わせるだけだと飛ばない ・スピンサーブで跳ねさせるにはヘッドスピードが必要 ・「勝手にスピンがかかる」系を期待すると違う |
ピュアアエロ98・VCORE 98・ブレード98との比較
| ラケット | 打感の柔らかさ | ホールド感 | パワーアシスト | スピン性能 | 弾道 | 暴発の少なさ |
| DEFYER 98 PRO V1 | ★★★☆☆ 少し硬め | ★★★☆☆ 振ればしっかり掴む | ★★★☆☆ やや控えめ | ★★★★☆ 押し潰すスピン | 低め〜中間 | ★★★★★ |
| ピュアアエロ98(2026) | ★★★☆☆ DEFYERより少し硬め | ★★☆☆☆ DEFYERよりやや少ない | ★★★☆☆ やや控えめ | ★★★★☆ 押し潰すスピン | 低め〜中間 | ★★★★☆ |
| VCORE 98(2026) | ★★★★☆ YONEXらしい柔らかさ | ★★★☆☆ 球離れやや早め | ★★★★☆ 良好 | ★★★★★ 引っ掛かるスピン | 高め | ★★★☆☆ たまに暴発 |
| ブレード98 16×19 V10 | ★★★★★ 柔らかくしなる | ★★★★★ | ★★☆☆☆ 控えめ | ★★★☆☆ 自然な回転 | 低め | ★★★★★ |
ピュアアエロ98との違い
打った感覚は2026ピュアアエロ98にかなり近いです。特にボレーのキレはよく似ています。違いはストロークで、DEFYERの方がウイルソンらしい「潰せる柔らかさ」を感じられました。重さで押し切るピュアアエロ98に対して、DEFYERは振り抜きの速さで勝負するイメージです。
海外のショップレビューでも、ピュアアエロ98よりパワーは一段控えめ、ブレードよりは飛ぶ、という位置づけで評価されていて、筆者の印象とほぼ一致しています。
ブレード98との違い
同じウイルソンの98インチでも、ブレード98はしなりとホールド感で「乗せて運ぶ」ラケット。DEFYER 98 PROはフレームがしっかりしていて、より速いスイングで叩き込んでスピンをかける現代的な味付けです。ブレードだと少し物足りない、もう少し飛びとスピンが欲しいという人にちょうど良い選択肢です。
DEFYER 100との違い
100(300g・16×19)はしなりで「押せる・乗る」感覚が強く、軌道も中〜やや高め。98 PROはより硬めで低弾道、叩いてもブレない方向性です。アシストが欲しいなら100、自分でしっかり振って低い弾道で押したいなら98 PROです。
DEFYER 98 PRO V1がおすすめな人・おすすめしない人
おすすめな人
- フルスイングで振り抜いていきたいハードヒッター
- 高く上がるスピンより、低めの弾道からグッと落ちる重いスピンを打ちたい人
- パワーアシストより、打った分に少し上乗せされる飛びと高いコントロールを求める人
- ピュアアエロ98やブレード98を検討している競技志向の学生、中上級〜上級者
おすすめしない人
- ラケットにある程度ボールを飛ばしてほしい人
- 軽い力で楽にスピンをかけたい人
- スイングスピードに自信がない初中級者
こうしたアシスト重視の方は、同シリーズのDEFYER 100 V1の方が扱いやすく感じると思います。
DEFYER 98 PRO V1のよくある質問
Q. スピン系ラケットですか?コントロール系ですか?
A. スピン性能を持ったコントロール寄りのラケットです。勝手に回転がかかるタイプではなく、自分で押し潰してかけた分だけ素直に回転してくれます。
Q. 打感は硬いですか?
A. DEFYER 100と比べると少ししっかり目ですが、ボールを潰したときにはウイルソンらしい柔らかさを感じます。ピュアアエロ98よりは少し柔らかい印象でした。
Q. 初心者でも使えますか?
A. 305g・315mmと数値上は扱いやすいスペックですが、合わせるだけだと飛ばないので、しっかり振れる中級者以上向けです。
Q. レッドラインと通常版、どちらを買えばいいですか?
A. 公表スペックは同じなので、デザインや限定感にこだわらなければ10月上旬発売の通常版で十分です。
まとめ:とにかく叩きやすい98平方インチ
一言でまとめると、「少ししっかり目の打感で、とにかく叩きやすい98平方インチ」です。
フィーリングは2026ピュアアエロ98に近く、ストロークではウイルソンらしい「潰せる柔らかさ」が加わっています。ウイルソンが満を持して投入した新シリーズの名に恥じない、完成度の高い98インチでした。通常版の発売で手に入れやすくなるので、ピュアアエロ98やブレード98と迷っている方はぜひ一度試打してみてください。
それではここまで読んで頂きありがとうございました。


