どうもじょりじょりです。
今回はHEADが2024年に投入した「EXTREME PRO(2024)を実戦で使い込んだインプレです。
EXTREMEシリーズでさらに“トルクと操作性”を追求したという評判のエクストリーム プロ。
実際にコートで何が変わったのか、どんなプレーヤーに向くのかを解説します。
本記事では、
- スペックや搭載テクノロジーの解説
- 実際に打ってみたショット別の使用感
- ピュアアエロ98やEZONE98など競合ラケットとの比較
- おすすめのプレーヤー像
を徹底的にまとめました。

この記事のポイント
- 誰でも扱いやすいバランス型98平方インチ
- スピン性能が高く、角度を作るショットが得意
- 軽快な操作性とコントロール性が魅力。ただしパワーは控えめ
- ボレーやタッチ系も癖なく扱える。硬めと感じる人もいるが安定感は高い
- おすすめは「攻撃的に振れる中級〜上級者」。スピン主体で展開したい人に最適
スペック
項目 | 数値 |
---|---|
フェイスサイズ | 98 in²(632 cm²) |
長さ | 27インチ |
重量 | 305 g(unstrung)/約323 g(strung) |
バランス | 315 mm |
ビーム幅 | 21 / 23 / 21 mm |
スウィングウェイト | 約320前後 |
ストリングパターン | 16 × 19 |
素材 | Graphene + Auxetic 2.0 |
スペック所感
- 「98平方インチ × 305g × 16×19」という組み合わせは競合のピュアアエロ98、EZONE98と同じカテゴリー。
- スウィングウェイトが320前後なので、「振り抜きやすいけれど球際でも安定する」ちょうど中間の数値。
- パワーは100平方インチモデルより控えめですが、振れるプレーヤーには十分。
テクノロジー解説:Auxetic 2.0と“スピン最適化”
HEADは本モデルでAuxetic 2.0を搭載しました。
Auxeticはフレームが撓む(たわむ)際の挙動を制御し、当たりの感触とボールの掴みを調整する技術で、2.0ではさらに局所の剛性を最適化してスピン性能と安定性を両立させる設計になっているとされています。
ヘッドの公式では“spin-machine”と表現され、スピン性能を最大のセールスポイントにしています。
といいつつもスピンユーザーではなくても全然使える癖のない98平方インチのラケットです。
打感・操作性(実戦インプレ)
フォア・バックストローク
軌道のコントロールが行いやすいスピン力と角度の作りやすさが強み。バランスの良い98平方インチモデル
厚めに当てると自然にバウンド後に伸びが出て、相手を差し込めました。
ただ何だかんだスピンモデルのエクストリームなのでどちらかというとボールを潰してフラットに飛ばすより、トップスピンで高い打点で展開するプレーヤーに向いています。
飛びは決して強くなく、コントロールしやすいパワー感でした。
角度で相手を崩しても良し、深いところを狙って相手のミスを誘っても良しで癖のない98平方インチのラケットで使いやすかったです。
tenniswarehouseでも「コントロールとスピンのバランスが良い」と評されています。
サーブ
スピン系サーブ(スライス・キック)は非常に使いやすいが、フラットで決めるラケットではない。
スイングウェイトのおかげで、ヘッドの回転を利用したスピンで威力を出すタイプに合います。
速さを求めるならezone98等の方が合うかもしれません。
ただフラット気味でも問題ない球はいくのでサーブもバランスの良さが光りました。
ボレー・ネットプレー
面の安定感もあり、柔らかいタッチもOK。
フレーム剛性を感じる設計で、ボレーの安定性は高いです。
ソフトタッチ、ドロップボレーも打ちやすく本当に癖がなかったです。
ボレーとストロークだとストローカー寄りの印象ですが、ダブルスでも全然使えました。
ライバルモデルとの比較
① Babolat Pure Aero 98
- スピン+パワーが強みのピュアアエロ98に対し、EXTREME PROはスピン+コントロール寄り。
- 厚く当ててフラットドライブで勝負するならピュアアエロ。
- スピンで角度を調整してラリーから展開を作るならEXTREME PRO。
② Yonex EZONE 98
- EZONE 98はフラットのノビやサーブスピードで優位。
- EXTREME PROはスピンでコースを散らすプレーが得意。
- 「速さで押すか」「回転で崩すか」の違い。
③ HEAD Extreme MP
- MPは100平方インチで扱いやすさ重視。レベルによっては荷重が必要。
- PROは98平方インチで「競技志向のしっかり感」。
- どちらも前作よりボールの潰しやすさ・スピンの掛けやすさが向上。
試合で気になったポイント(良い点・注意点)
良い点
- 引っ掛かりも良くスピンで、ショートクロスに追い出すなど角度を作りやすい。
- 操作性が高く、ラケットのパワーもそこそこのためオールラウンドにプレイできる。
注意点
- フラット系のノビはピュアアエロ98に比べると控えめ。バランスが良い分パワーロスが少しあり、自分で展開していく必要があり。
- 球際とかになると、もう少しパワーが欲しい場面も何度かあったため、球際の強さを求めるならピュアアエロ98。
おすすめのプレーヤー像
オススメの人
- トップスピンでラリーを展開したい中級〜上級者
- スピン系サーブや角度を武器にしたいプレーヤー
- 癖のない98平方インチを探している人
向かない人
- フラットで一撃必殺を狙うタイプ(→EZONE98やピュアドライブ系が合う)
- とにかく飛びを求める人(→100平方インチのラケットがおすすめ)
まとめ
HEAD EXTREME PRO 2024は、スピン性能と操作性を両立させたバランス型ラケットでした。
特に「スピンで展開して試合を組み立てたい」プレーヤーにおすすめの一本です。
個人的には「前作よりもさらに扱いやすくなった」と感じていて、
特にショットの角度で相手を崩すプレーヤーにはかなり合うと思います。
それではここまで読んで頂きありがとうございました。
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